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ベルギー ビール事情 〜世界で一番多様なビールを作る国〜

ベルギー ビール事情 〜世界で一番多様なビールを作る国〜
 誰が何と言おうと世界で一番多種多様なビールを作っている国はベルギーをおいて他はない。自然発酵のランビックビール、小麦を使った上面発酵ビール、修道院ビール、 フルーツやハーブを使って作るビール、ピンク色をしたスパークリングワインにしか思えないビール、どれもベルギービールの多様性を表している。私がビールって本当に奥深いし面白いと思ったのはベルギービールを飲んだからに他ならない。

 ベルギービールといっても種類が豊富で、紹介しきれないので、ここではランビックについてふれてみたいと思う。ランビックは小麦ビールの一種で、通常のビールの何倍ものホップを使い、野性酵母を使って自然発酵させる。そこの醸造所に住みついている野性酵母で発酵させるため、ランビックの醸造所では、改装を嫌う。木の樽を使って発酵させる所が多いのも特徴的。通常のビールは発酵期間は1ケ月程度なのに比べ、ランビックでは半年でも若いとされ、2,3年発酵させたものも珍しくない。2種類以上のランビックをブレンドさして二次発酵させたものをグーズという。ランビックにチェリーやラズベリーを加え、さらに発酵させたビールをクリーク、フランボワーズという。何も知らずにきれいなピンク色をしたクリークやフランボワーズを飲んでも誰もビールとは思わない。一度も飲まれた事がない人はグーズかクリーク、フランボワーズを是非お試し下さい。あなたもビールの奥深さに驚き、世界には様々なビールがある事に驚かれる事と思います。

 他にもヒューガルデン、デュベル、オルヴァル、シメイなど世界的に有名なビールがたくさんあります。最近は比較的入手しやすくなったので、その気になれば飲めるはず。私もいつかはベルギーに行き、ランビックを作る醸造所を訪れてみたいと思っている。
自己紹介
兵庫県城崎温泉で温泉旅館「山本屋」と地ビールレストラン「グビガブ」を経営している高宮と申します。地ビールを作る立場の人間がビールについて考えている事をまとめてみました。ビールを作るのは奥深く面白い仕事です。また世界には驚く程多くの種類のビールがあり、味わいも様々です。国によってビールのスタイル、楽しみ方も違います。自分でビールの仕事をするまでは、こんなに面白い世界だとは思いませんでした。飲んで研究すればするほど広がるビールの世界を、ひとりでも多くの人に知ってもらいたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。